パニック障害とは
自分ではコントロールすることができないパニック発作が、何の前触れもなく起きます。発作自体は、5~20分程度で治まるとされています。ただ発作時は、激しい動悸、息苦しさ、発汗、ふるえ、頻脈などがみられ、その間は死ぬのではないかという気持ちになります。しかしそれが治まると何事もなかったかのように普通の状態に戻るほか、検査をしても何の異常も見つかりません。
同発作を繰り返すようになると、いつまた起きるかわからないという不安(予期不安)を感じるようになるほか、助けを求めにくいとされる場所(人混み、エレベーターの中、バスや電車の中 等)に行くことを避けるようになります(広場恐怖)。これらによって、日常生活に支障をきたしている状態(外出することができない 等)をパニック障害と言います。
パニック発作の原因ですが、何かしらのストレスをきっかけに交感神経が興奮し、それによってノルアドレナリンが過剰に分泌することで起きるのではないかと言われています。
治療について
パニック障害と診断された患者様には、薬物療法や精神療法が行われます。薬物療法は、パニック発作を起きにくくするために使用します。具体的には、抗うつ薬(SSRI)や抗不安薬を使用していきます。
また精神療法として、認知行動療法も実践していきます。この場合、あえて人混みなど不安症状が出やすい環境に身を置くなどして、パニック発作が出ない程度に徐々に慣らし(段階的曝露療法)、恐怖を克服できる状態にしていきます。
そのほかリラクゼーション法として、深い腹式呼吸を実践し、閉所の場所でもリラックスできる方法を身につけることも大切です。